2010年04月14日
新しいカウンセリングの方向と目標の設定 84
今日も、「新しいカウンセリングの方向と目標の設定」を述べます。
不登校や引きこもりの人に対する「新しいカウンセリングの方向と目標の設定」は、カウンセラーが『方向と目標の設定』をしないことが大切です。不登校や引きこもりの人が、自分自身で『方向と目標の設定』をします。
そのために、家族との面接も大切です。
具体的には3種類の方法が、その家族面接の軸になります。
先ず、質問を家族に行います。それが家族面接の初めの軸になります。
次に家族面接の軸になるものは、家族間の非言語的な相互作用の理解です。
最後の軸は、家族で不登校・引きこもりの人とともに何かをするということです。
これから、今まで述べたことを小学校5年生の不登校の男の子をモデルに述べます。
子供の乱暴な行動を切っ掛けとして、不登校が起きたのです。
この子との面接で、この子は家でプラモデルを作っていることがとても多いことが分かりました。
外で遊ぶことはほとんどありませんでしたから、友人も少なかったのです。
なおこの小学生は家庭では、「転校したい」とよく母親に言っていました。
それに対して父親は、子供の学力のみにしか感心を示しませんでした。
そして両親は、子供のことに対していつもイライラしていました。
このような親子関係と不登校に対して、広く間接的に学校の成績の問題がありました。
成績はあまりよくなく、さらに学校で落ちつかない行動が見受けられました。
先生は学校の成績と落ちつかない行動の、関連性を指摘しました。
しかし父親は、成績と落ちつかない行動は別のものと言い張り、かたくなにその指摘を拒みました。
父親は、それゆえに転校を希望しました。
カウンセラーが本人に転校のことに対して尋ねても、ボソボソと答えるのみでした。
父親は集団での勉強が無理ならば個別性の高い授業を行う学校への転校を希望しましたが、落ちつかない行動ゆえに、それすらも不可能な状態に追い込まれました。
学校の先生はこの子の落ちつかなさの解決を先ず第一に指摘し、落ちつかなさの解決からすべては始まるとしたのです。このことは、カウンセラーも同じ意見でした。
ただしこのように父親と学校の先生の意見が異なり、カウンセラーがどちらかの意見に賛成である場合は、カウンセリングがうまく進まないことが多いのです。
現実にカウンセラーが正しいと思われる意見を言えば、肝心かなめの不登校や引きこもりの人は取り残されてしまいます。
常にカウンセリングの場面では、カウンセラーは意見に対しては中立でなければいけません。同時にその姿勢としては、無条件の肯定的な関心が必要です。
そのためにはこの家族の肯定的な側面を、とらえ返す必要があります。
カウンセリングはいのちを持っていますから、常に肯定的な側面をとらえ返す必要があります。
そこでカウンセラーは、この家族の肯定的な側面をとらえ返しました。
その肯定的な側面は、先ず「両親ともに子供の願いを本当の意味でかなえてあげたい」と思っていることでした。このように最も本質的なことは、OKなのです。
次に、「子供の願いを本当の意味でかなえてあげるためには、協力をおしまない」ということでした。このように本質的なことを支えることも、OKなのです。
さらに「母親とは良い関係である」このことも、大切です。
「父親とは親密な関係である」これも、肯定的な側面です。
究極的には両親は、「周囲と争そうことよりも、子供のために最善の結果を望んでいる」のでした。これは、カウンセリングを進める最大のエネルギーです。
これらのことに支えられて、カウンセリングは構造化されるのです。
言いかえれば家族の肯定的な側面こそが、すべての支えとなります。
次回に、さらに述べます。
不登校や引きこもりの人に対する「新しいカウンセリングの方向と目標の設定」は、カウンセラーが『方向と目標の設定』をしないことが大切です。不登校や引きこもりの人が、自分自身で『方向と目標の設定』をします。
そのために、家族との面接も大切です。
具体的には3種類の方法が、その家族面接の軸になります。
先ず、質問を家族に行います。それが家族面接の初めの軸になります。
次に家族面接の軸になるものは、家族間の非言語的な相互作用の理解です。
最後の軸は、家族で不登校・引きこもりの人とともに何かをするということです。
これから、今まで述べたことを小学校5年生の不登校の男の子をモデルに述べます。
子供の乱暴な行動を切っ掛けとして、不登校が起きたのです。
この子との面接で、この子は家でプラモデルを作っていることがとても多いことが分かりました。
外で遊ぶことはほとんどありませんでしたから、友人も少なかったのです。
なおこの小学生は家庭では、「転校したい」とよく母親に言っていました。
それに対して父親は、子供の学力のみにしか感心を示しませんでした。
そして両親は、子供のことに対していつもイライラしていました。
このような親子関係と不登校に対して、広く間接的に学校の成績の問題がありました。
成績はあまりよくなく、さらに学校で落ちつかない行動が見受けられました。
先生は学校の成績と落ちつかない行動の、関連性を指摘しました。
しかし父親は、成績と落ちつかない行動は別のものと言い張り、かたくなにその指摘を拒みました。
父親は、それゆえに転校を希望しました。
カウンセラーが本人に転校のことに対して尋ねても、ボソボソと答えるのみでした。
父親は集団での勉強が無理ならば個別性の高い授業を行う学校への転校を希望しましたが、落ちつかない行動ゆえに、それすらも不可能な状態に追い込まれました。
学校の先生はこの子の落ちつかなさの解決を先ず第一に指摘し、落ちつかなさの解決からすべては始まるとしたのです。このことは、カウンセラーも同じ意見でした。
ただしこのように父親と学校の先生の意見が異なり、カウンセラーがどちらかの意見に賛成である場合は、カウンセリングがうまく進まないことが多いのです。
現実にカウンセラーが正しいと思われる意見を言えば、肝心かなめの不登校や引きこもりの人は取り残されてしまいます。
常にカウンセリングの場面では、カウンセラーは意見に対しては中立でなければいけません。同時にその姿勢としては、無条件の肯定的な関心が必要です。
そのためにはこの家族の肯定的な側面を、とらえ返す必要があります。
カウンセリングはいのちを持っていますから、常に肯定的な側面をとらえ返す必要があります。
そこでカウンセラーは、この家族の肯定的な側面をとらえ返しました。
その肯定的な側面は、先ず「両親ともに子供の願いを本当の意味でかなえてあげたい」と思っていることでした。このように最も本質的なことは、OKなのです。
次に、「子供の願いを本当の意味でかなえてあげるためには、協力をおしまない」ということでした。このように本質的なことを支えることも、OKなのです。
さらに「母親とは良い関係である」このことも、大切です。
「父親とは親密な関係である」これも、肯定的な側面です。
究極的には両親は、「周囲と争そうことよりも、子供のために最善の結果を望んでいる」のでした。これは、カウンセリングを進める最大のエネルギーです。
これらのことに支えられて、カウンセリングは構造化されるのです。
言いかえれば家族の肯定的な側面こそが、すべての支えとなります。
次回に、さらに述べます。
新しいカウンセリング こころの傷を持った子供 1045
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