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2011年10月19日

新しいカウンセリングの実際のプロセス 125

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今日も「新しいカウンセリングの実際のプロセス」について、述べてみたいと思います。新しいカウンセリングの実践方法です。

カウンセリングを通して子供は、親の一面的な見かたから解放されることが大切です。その親の一面的な見かたは、解決像にも現れます。

特に思春期以降の、子供においては顕著です。
具体的には思春期以降の異性関係や、友人関係でこの対立はおきがちです。

具体的には、「~さんとはつき合ってはいけない」というものです。極端な場合、親は「~さんとわかれさせる」ためにカウンセリングを利用します。

このように親は、自分の考えに子供を従わせがちです。
そしてそれを、カウンセリングの目的にしてしまうのです。

親は、子供を管理しやすくしてくれと言いがちなのです。
これでは、まったく意味を持ちません。

逆に子供は、親をだまらせてくれと言いがちです。
これも、まったく意味を持ちません。

カウンセリングの目標は、生産的なものでなければいけません。
そうでなければ、まったく意味を持ちません。

次に、モデルによりさらに述べます。
高校1年生の男子です。高校に入学後、上級生の人たちを中心とするグループと付き合うようになりました。

両親は、そのグループと付き合うことに反対です。
そのことで、家族で言い争いが続きました。

結局、言い争いの激しさゆえに収集がつきません。
そこで、カウンセリングを行いました。

現実の問題として深夜、家を出てそのグループと会っていることが問題視されました。母親は、それをとても気にしていたのです。

実際のカウンセリングも、そこから始まりました。
それは母親の、「あの人たちと、会ってほしくない」という言葉です。

この「あの人たちと、会ってほしくない」という言葉が、すべてです。
これに対して、高校生は反論するのです。

「あの人たちと、会いたい」「そうしたいの!」
「お母さんが思っているほど、悪い人ではない」

こう、反論しました。

このように自分の考えを否定され、行き場のない状態だったのです。そこにカウンセラーは、新しい道を指し示すのです。

そのためにカウンセラーは、次のような質問をしました。
「今日のカウンセリングから、どのような意味のあることを得たいのですか?」

すなわちカウンセリングにくる、実際的な意味です。
新しいカウンセリングでは、実際的な意味からプロセスを始めることも多いのです。

母親から、語りはじめました。
「あの人たちに会って、煙草を吸うことはやめてほしいの・・・」

「無断、外出もやめてほしいの」
さらに、こう続けました。

このような母親の発言から、カウンセリングの実際のプロセスは決定されます。そのために、カウンセラーはこう述べました。

「煙草を吸うことと無断の外出、どちらにまとをしぼって話したいですか」
こう続けたのです。

母親は、煙草の話をのぞみました。
本人は、外出です。

一歩もゆずりません。
すでにここに、対立があるのです。

ここまでの会話は両者が、相手に何が欠けているかを話しているのです。新しいカウンセリングであるよりは、従来の問題解決型のカウンセリングのスタイルです。

新しいカウンセリングは、解決志向のプロセスをたどるものです。
解決像を前に、構築するものです。

従来の問題解決型のカウンセリングのスタイルは多くの場合、相手を非難するようになります。
その結果、さらに迷路をさ迷ってしまいがちです。

その問題解決型のカウンセリングは、過去のことに触れがちです。
その結果、さらに相手を非難するようになります。

結果的に、悪循環を深めてしまいます。
解決像を前に構築する新しいカウンセリングでは、たとえば次のような質問を用います。

「もしある日、無断外出しないで家にいたら、お母さんや君はいつもとどう違います?」

これは状況設定です。今は、そうではありません。
このような質問により、解決像を前に構築しているのです。

それに対して本人は少し考えて、こう答えました。
「何も、変わらないかもしれない・・・・・」

ここで見おとしてならない、大切なポイントがあります。
それは本人が、「無断外出しない日はない」と質問を蹴とばしていないことです。

きちんと「ある日、無断外出しないで家にいたら」ということに沿って、考えているのです。これだけでも、大きな意味をもちます。

ある意味で、無断外出しないで家にいることも受け入れようとしているのです。ほんの少しかもしれませんが、前に歩んでいます。

このほんの少しの歩みは、やがて歩幅を広げていくのです。
そのためにはカウンセラーと、家族に大きな努力が必要です。

次回に、さらに述べます。



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Posted by counsellor at 14:06│Comments(0)カウンセリング
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